東北ドライブ旅行
(2000.9.5〜9.8)


9.5
浦賀=三渓園仮IC=(首都高速)=川口JCT=(東北自動車道)=佐野藤岡SA
9.6
佐野藤岡SA=(東北自動車道)=矢板IC−館腰−(東北線)−名取−(東北線)−館腰陸前高砂−(仙石線)−あおば通−(徒歩)−仙台−(地下鉄)−長町−(東北線)−仙台−(仙石線)−陸前原ノ町−(仙石線)−陸前高砂=松島=鹿妻=浦宿=女川=神割崎=志津川=陸前港−(気仙沼線)−陸前小泉−(気仙沼線)−陸前港=盛=岩手石橋=日頃市=長安寺=三陸=釜石=洞泉=陸中大橋=遠野=踊鹿温泉=陸中川井=区界=奥中山=小繋
9.7
小繋十和田市−(十和田観光)−三沢−(十和田観光)−ひがし野団地−(徒歩)−十和田市=諏訪ノ平=小鳥谷=上盛岡−(快速リアス)−山岸−(快速リアス)−上盛岡=田沢湖=田沢湖畔八幡平頂上=東八幡平=大更=西根IC=(東北自動車道)=花巻IC=花巻温泉=台温泉=北上三本木
9.8
三本木安達五百川−(東北線)−本宮−(東北線)−五百川=泉崎=磐城金山=新白河=小山=久喜=(東北自動車道)=川口JCT=(首都高速)=狩場IC=(横横道路)=佐原IC=浦賀


久しぶりのドライブ・東北地方へ

ここ数年長期休暇がなかったため(あっても海外に出かけてしまった)長期ドライブは長い間遠ざかっていたのだが、丁度職場の夏休みと公休がうまく合わさって5連休がとれたので、思い切って泊まりがけドライブに出かけることにした。行き先はこれまた最近ではご無沙汰の東北地方に決め、具体的な行き先は決めず気ままにドライブすることにした。


国道利用で仙台へ

自宅を20時半頃に出発。今回は予算があまりないので、できるだけ高速を使わず下の道を通っていくことにする。とりあえず最寄りの横浜横須賀道路は高いので使わず、首都高速の三渓園仮ICまで国道を利用。以外と混んでおらず1時間ほどで到着。ここから湾岸線経由で東北道を目指すこととなる。途中東北道佐野藤岡ICで2時間ほど仮眠をとり、2時過ぎに再び運転開始。結局国道4号線と交差する矢板ICまで東北道を使うことにした。矢板ICを降りここからはずっと国道4号線を使うこととする。以前このあたりは走ったことがあるが、なんせ今の車の納車当日(6年前)なのであまり覚えていない。仮眠をとったのでほぼノンストップで宮城県まで走行した。走行途中東北線の館腰駅を発見。駅前に駐車できそうなので休憩がてら駅前散策・東北線乗車を試みた。どうやらこの駅は仙台空港の最寄り駅らしく、空港連絡バスが40分おきぐらいに走っている。ちょうどバスの時間だったらしく、客が10人ほど並んでいた。所要時間は15分位のようだ。しかし無人駅ではないとはいえ、駅付近には商店などあまりなく、お世辞にも栄えているとは言い難い。ここから隣の名取まで東北線乗車。10分ほどで折り返してきた。今度は未乗区間のある仙石線を踏破すべく、仙台方面へ向かう。陸前高砂駅近くの吉野屋で朝食を食べた後、車を置いて陸前高砂駅に向かう。4両編成の列車は朝ラッシュともあって大変な混雑。途中の仙台駅までは車内で身動きがとれないほどであった。終点のあおば通駅まで行って完乗を済ませた後、地下鉄仙台駅まで歩いて仙台市営地下鉄に初乗車することにする。あおば通駅の階段を下り改札を出ると目の前に地下鉄の仙台駅がある。なるほどJRの仙台駅よりこちらの方が乗り換えが便利であることがわかった。地下鉄に乗車しJRの駅がある長町で下車。ここからJRに乗り換え(駅間徒歩5分)仙台に戻る。陸前原ノ町で途中下車し、地上の廃線跡を眺めた後陸前高砂に戻った。

  

左 館腰駅。駅名板には「仙台空港口」と表記がある。
右 仙台駅の改札。駅員がラッチに立つ姿も今では貴重?


南三陸海岸沿いドライブ

陸前高砂を出発し、今度は仙石線沿いの国道を走って石巻方面へ向かう。途中仙石線鹿妻駅・石巻線浦宿駅で休憩。浦宿駅は駅ホームから海が見えて非常に感じの良いところである。女川を経由しいよいよリアスブルーラインを通って南三陸海岸沿いのドライブである。ここの区間は海岸線沿いに沿ったカーブの多い道であるが、南三陸海岸を眺めることができ気分は最高。ただ景色に見とれて脇見運転をする可能性があるので注意が必要である。途中海の浸食によって割れた岩があるという神割崎に立ち寄り、三陸の荒波を眺めた。ここの岩には伝説があり、昔鯨をめぐって2つの村が対立したが、それに見かねた神様が轟音と共に岩を真っ二つに割ったそうである。岩の間を縫うようにうち寄せる波の勢いにしばし圧倒されてしまった。志津川で休憩、陸前港では車を止め2つ先の陸前小泉まで気仙沼線に乗車した。陸前港駅は名前とは裏腹にホームからは海を眺めることができない。陸前小泉駅も同様であるが、駅から数分歩くと海水浴場に出るらしい。気仙沼線大谷海岸駅と同居の「道の駅大谷海岸」で食事休憩ししばし休息。海の幸豊富な気仙沼にも寄りたかったが時間に余裕がなくあえなく断念。そのまま盛へ向かうことにした。

  

左 神割崎。岩の間をくぐり抜ける波の勢いに圧倒。
右 陸前小泉駅のホーム。ローカル線の割にはホームが長い。また高架駅でもある。


岩手開発鉄道散策

盛からは以前旅客営業を行っていた岩手開発鉄道の跡をめぐることにした。跡といっても岩手開発鉄道は現在でも貨物営業は行っており、線路は間違いなく残っているはずであるが、途中駅の駅舎などがまだ残っているか確かめてみた。まず終点の岩手石橋駅をめざす。県道からすこし外れたこところにあるらしいが、それらしき駅は見あたらない。そうこうしているうちに道幅がかなり狭くなってきたので引き返し、もう一度じっくりと探してみると、途中採石場の入口のような狭い道路があり、ここでないかと察して入っていくと、ありました。坂の途中に「岩手石橋」と書いてある駅名板がくっついた小さな駅舎が。それにこの中にはなんと人もいるではないか。おそらくこの駅は信号取扱か何かしているのではないかと思った。ホームに近づいてみると駅舎側の線路は剥がされてるものの、駅名板は健在。横の貨物線は結構貨物列車の運転があるらしく、鈍く輝いていた。これは他の駅も結構残っているのではと期待して、次の駅、日頃市も立ち寄ってみる。ここも閉鎖されているものの駅舎は健在で、交換設備のようなものもあった。駅前では近所の子どもと老人らしき人が遊んでおり、「今日は列車の運転はお休みかもねぇ」なんて言っていた。が、ほんの5分後に懐かしい踏切の音がなり、貨物列車が通過。お互い顔を見合わせて「あれまぁ」と言ってしまった。続く長安寺の駅も駅舎は健在であった。もう1つの猪川駅には立ち寄らなかったが、これでも収穫大である。だいぶ時間を費やしてしまったので、盛駅で休憩の後、釜石・洞泉・陸中大橋を経由して遠野へ向かうこととする。陸中大橋は以前途中下車したときには立派な駅舎があった気がするが、現在駅舎は壊され、がらんとした駅前広場を見て哀愁を感じてしまった。

  

左 岩手石橋駅は健在。中には採石所社員の姿も。
右 日頃市駅もほぼ原型をとどめている。貨物列車通過にも遭遇。


温泉でのんびり...

遠野に着いた頃はすでに周囲も真っ暗であった。本当は観光したい土地の1つであったのだが、19時を過ぎては観光どころではない。ちょうど風呂でも入ってさっぱりしたいと思い、地図を広げると、近くに「踊鹿温泉」という温泉があることに気づく。ここに日帰り温泉があるとのことだ。その名も「天乃湯」(爆)どこかで聞いたことがあるような名前のこの温泉、早速向かうことにした。初めは辺りが暗いこともあって見つけるのに苦労したが、細い上り坂を挙がっていくとありました。左手にでかでかと「天乃湯」とかかれた温泉が!早速車を止めて入ることにする。中にはいると意外や意外。結構広い。おまけに休憩所や売店、食堂、ゲーム機などもあるではないか!これで500円とは安い。受付で料金を払い、早速温泉に浸かることにする。湯船も結構広く、洗い場もあり、温泉はラドン温泉と普通の泉源の温泉にわかれている。また浴場内にはなんと民謡?が流れていた。すっかり気分良くなってしまった私は30分以上温泉に浸かり、食堂でカルビ丼を食べ休憩所で2時間近く横になって旅の疲れを癒すことができた。こういう現地での偶然の発見もまた旅の醍醐味の1つであるのだ。すっかり疲れのとれた私はこのあと運転も張り切り、真っ暗の立丸峠を越え陸中川井、区界を経由し東北線の小繋駅で一夜を明かすことにした。

  

左 天乃湯入口。大きな看板が目印。
右 天乃湯料金表。この設備にしては安いが、宴会等ごえんりょうとはね...


十和田方面、そして盛岡へ

翌日は4時に起床。一気に国道4号線を北上して十和田市へ向かった。ここでは元東急の釣り掛け車が走っている十和田観光電鉄に約6年ぶりに乗車。ここの列車はしばらくの間置き換えの予定がないらしいので、釣り掛け音を堪能できそうである。三沢で一休みした後、今度は十和田市の1つ手前のひがし野団地駅で下車。十和田市まで駅間ウォークを楽しんだ。十和田市までの線路沿いにはりんごの木が何本も植えてあったのが印象的だ。十和田市に到着すると、今度は急いで国道4号を南下。次の目当ては廃止が噂されるJR山田線の乗車である。ただ本数が非常に少ないので盛岡発11時過ぎの快速列車に乗れるよう急いだ。途中東北線諏訪ノ平駅・小鳥谷駅で休憩し、盛岡市内に到着。結構時間的に際どく、盛岡駅近くの駐車場を探す時間がないと判断し、隣の上盛岡駅近くの薬屋に車を止め、上盛岡駅から列車に乗車することにした。ここから快速列車に乗って次の山岸駅で下車することとする。ここで降りたのは友人の同名の人がいたためである。上り列車まで10分程度時間があったので駅前付近を探索し、友人向けの土産画像を撮影の後、上盛岡駅に戻った。

  

左 十和田観光の電車。大昔東横線・目蒲線を利用していた私にとって非常に懐かしい。
右 山田線山岸駅でも下車。辺りは閑静な住宅街。


そしてドライブらしい?ドライブ

いままで自分の趣味目当てのドライブが続いてしまったのだが、そればがりでは少しつまらないので本来のドライブっぽい?ドライブもする事にした。盛岡近辺で行ったことのない観光地を探すと、ちょうど田沢湖には行ったことがなかったのでここを目指すこととする。秋田新幹線と併走する国道をひた走り、田沢湖駅で休憩の後、田沢湖を目指すこととする。駅から20分ほど、緩やかな坂道を上ると程なく田沢湖に到着した。そう、田沢湖といえばたつこ像であるが、周囲にはそれらしきものは見つからない、どうやら湖畔の東に位置するらしく、ここから車で20分ほどかかるらしい。せっかく来たのだからと車を飛ばして田沢湖を一周することにする。途中たつこ像のある場所で休憩。広い湖のほとりでしばしボーッと水面を眺めて疲れをいやした。元来た道をもどり、再び田沢湖入口へ。ここから盛岡にもどっても良かったのだが、それでは少しつまらない。時間も余裕があると言うことで今度は八幡平へ向かうことにした。ここにはアスピーテラインという非常に風光明媚な道路が通っており、ここをめざしてひた走る。丁度この日は天気も良く、絶好のドライブ日和でまわりの草木も青々としているのがよくわかる。うわさ通りアスピーテラインからの眺めは最高で、途中車を止め何度も無限に広がる緑を眺めてしまった。八幡平の頂上に車を止め、しばし小休止。ここからの眺めも絶好で、眼下に広がる針葉樹林帯の美しさといったら言葉に言い表せない程であった。ほどなく山を下り、東八幡平に到着。ここには過去走っていた松尾鉱業の列車が置いてあると言うことで周囲を散策したが列車はおろか線路跡、駅跡さえ確認できなかった。大更駅にはそれらしき跡が残っていたのだが。

  

左 田沢湖駅。なぜか田沢湖畔はデジカメで撮影し忘れていた。
右 八幡平頂上からの眺めは最高!


花巻温泉へ、そして南下

八幡平のドライブでだいぶ時間を費やしてしまったため。次の目的地花巻を目指す。本当は盛岡で冷麺を食べたかったのであるが、腹の具合が思わしくないため断念し、西根ICから東北道を利用し花巻へと急いだ。花巻温泉について驚かせられたのはなんといってもその規模。入口には「花巻温泉」とかかれた大きな門のようなものが立てられていた。そしてその奥のホテルはどこも豪華。どうやらこの数カ所のホテルは全て同じ業者が運営しているらしかった。こういうホテルに泊まってみたいなぁという気持ちをおさえつつ、公衆浴場である「蓬莱湯」へ向かう。ホテルが大規模な割にここの浴場は大したことがなかった。昨日の天乃湯の方がよっぽど良かった気がする...。そそくさと温泉に浸かって、以前走っていた花巻電鉄の駅跡を少し眺め、花巻温泉を後にした。このあと北上へ向かい、マイカル北上に寄って食事と映画鑑賞で疲れをとる。

  

左 花巻温泉の入口には大きな門が。この奥にバラ園などもある。
右 公衆浴場「蓬莱湯」ちょっと設備が古いかも。


ちょっと寄り道

北上で休憩の後はただひたすら国道を南下し帰宅の途につくこととする。ただ休憩したもののこの時点での疲労はかなりのもので、果たして明朝までに到着するかという心配がでてきた。ただ高速道はあまり使いたくはなかったのでそれだけは固く心に誓ったのだ。一ノ関辺りまではなんとか頑張れたのだが、その後仙台までは到底持ちそうになかったので、古川をすぎてすぐの「道の駅三本木」で軽く睡眠。3時間ほど寝たあと福島あたりまで運転を頑張る。しかしながらまた睡魔が襲ってきたため「道の駅安達」でまた睡眠。気が付くと辺りは明るくなっていた。このペースでは午前中に家につくことが不可能と思われたので考えを変えてのんびり帰ることにした。近くの五百川駅に立ち寄って東北線に乗車の後、泉崎から横道を入って磐城金山に向かうこととする。ここは以前国鉄白棚線が走っていたところである。線路後はJRバス専用道として現在でも使用されいた。磐城金山バス停横の空き地は駅跡なのだろうか。白河より再び国道4号にもどり、今度は小山に向かった。ここでは自宅近くを走る京浜急行の車両が保存してあると言うことで探してみたのだが、住宅地の真ん中とあってなかなか見つからない。交番でだいたいの住所を聞いたがそれでも見つけるまで1時間近くかかってしまった。これで体力を使い果たしてしまった私は久喜までなんとかがんばり、そこから東北道−首都高−横横道路経由で自宅に到着。時間をみるとすでに夕方4時を回っていたのだった。

  

左 田圃の中の五百川駅。アサヒビール福島工場がすぐそばに。
右 小山にある「赤い電車」には京急の車両が!

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