南九州の食と自然を求めて
(2003.7.7〜7.11)

 
7.7
品川−(京急線急行)−羽田空港−(ANA619)−鹿児島空港=嘉例川=中福良=表木山=日当山=隼人=国分=大隅麓=海潟温泉=大泊=(佐多岬有料道路)=佐多岬=(佐多岬有料道路)=大泊=鹿屋=志布志=大隅夏井=福島高松=福島今町=串間=日向北方=日向大束=榎原=谷之口=南郷=大堂津=油津=日南=飫肥=内之田=北郷=宮崎IC=(一ツ葉有料道路)=下那加IC=新富温泉日向新富−(日豊線)−高鍋−(日豊線)−佐土原−(日豊線)−日向新富=日向住吉=宮崎青島
7.8 青島=伊比井=小内海=内海=折生迫=青島=子供の国=曽山寺=運動公園=木花=南方=田吉=南宮崎=宮崎=蓮ヶ池=宮崎神宮=加納=清武=日向沓掛=田野=青井岳=山野口=餅原=三股=都城=日向庄内=谷頭=万ヶ塚=東高崎=高崎新田=日向前田=高原=広原=小林=西小林=えびの飯野=えびの上江=えびの=人吉−(普通いさぶろう)−吉松−(普通しんぺい)−人吉=人吉IC=(九州自動車道)=えびのIC=京町温泉=鶴丸=栗野=大隅横川=植村=霧島温泉=溝辺鹿児島空港IC=(九州自動車道)=鹿児島北IC=西鹿児島
7.9 西鹿児島=南鹿児島=宇宿=谷山=慈眼寺=坂之上=五位野=平川=瀬々串=中名=喜入=前之浜=生見=薩摩今和泉=宮ヶ浜=二月田=指宿=山川=大山=西大山=長崎鼻=薩摩川尻=東開聞=開聞=池田湖唐船峡=入野=頴娃=西頴娃=御領=石垣=水成川−(指宿枕崎線)−御領−(指宿枕崎線)−水成川=頴娃大川=松ヶ浦=薩摩塩屋=白沢=薩摩板敷=枕崎=加世田=市来=木場茶屋=隈之城=上川内=草道=薩摩高城=西方=薩摩大川=牛ノ浜=阿久根=折口=阿久根温泉=野田郷=高尾野=出水=薩摩大口
7.10 薩摩大口薩摩永野=薩摩求名=薩摩鶴田=佐志=宮之城=川内=串木野=湯之元=市来IC=(南九州自動車道)=松元IC=上伊集院=郡元=西鹿児島−(L特急つばめ8号)−熊本−(豊肥線)−水前寺−(特急あそ3号)−立野−(南阿蘇鉄道)−阿蘇下田城ふれあい温泉−(南阿蘇鉄道)−南阿蘇水の生まれる里白水高原−(南阿蘇鉄道)−立野−(特急あそ4号)−武蔵塚−(豊肥線)−新水前寺・水前寺駅通−(市電)−通町筋−(徒歩)−藤崎宮前−(熊本電鉄)−北熊本−(熊本電鉄)−上熊本−(L特急有明52号)−玉名−(鹿児島線)−熊本−(鹿児島線)−宇土−(三角線)−緑川−(三角線)−川尻−(鹿児島線)−熊本
7.11 熊本−(バス)−熊本港−(フェリー)−島原外港−(島原鉄道)−深江−(島原鉄道)−島鉄本社前−(徒歩)−島原市内観光(鯉の泳ぐ街・島原城)−(徒歩)−島原−(島原鉄道急行)−諫早−(大村線快速)−竹松−(大村線)−本川内−(長崎線)−喜々津−(長崎線快速)−諫早−(L特急かもめ17号)−浦上−(長崎電軌)−築町−(徒歩)−新地中華街−(徒歩)−出島和蘭商館跡−(徒歩)−出島−(長崎電軌)−長崎−(大村線快速)−佐世保−(特急みどり26号)−博多−(地下鉄)−福岡空港−(ANA990)−羽田空港−(京急線)−京急蒲田−(京急線)−品川
  

行きの飛行機、ANA619便 九州ドライブの旅へ
ちょうどボーナスが出た直後、全日空の超割の設定期間であった。これはどこかへ行かねばと思い決定したのが南九州。今までのんびり回ることがなかったので、今回はレンタカーを借りてじっくり見ることにする。そういえば車で九州内を走るのも今回が初めてである。出発の日、羽田6:55発の鹿児島行きを利用。早朝ではあるが空港はかなり混雑していたようだ。距離を感じさせないほどの短フライトの後、8時前には鹿児島空港に到着。ロビーをでると晴天ではあるがうだるような暑さである。これから先が思いやられそうだ。早速レンタカーを借りて出発!時間がないので効率的に回らないと...。
 
今年で100周年、嘉例川駅 築100年!
まず向かったのが空港からおそらく一番近い駅、嘉例川である。1日数本のローカル列車しか止まらないこの駅に空港利用客などいるわけがない...。ではなぜここに来たかというと、この駅の建物はとかく古く、コ今年で100周年を迎えるそうだ。県内で一番古い建造物という。今現在まで取り壊されず生き残れたのはこの地がこれだけ辺鄙?なところだったからかもしれない。これでも昔は博多と鹿児島を結ぶ鹿児島本線の一部として重要な役割を果たしたというのだから驚く。道理でローカル線にしては立派な建物なわけだ。駅は無人化されているが、駅内はかなりきれいで、今でも地元の方に大事に使われているようである。
 
海潟温泉から望む桜島 桜島を見ながら...
嘉例川を後にして、そのまま車を南に向ける。国分あたりまで来るとだいぶ町もにぎやかになってくるが、そのまま南下して本州最南端の佐多岬へ向かうことにした。途中桜島を眺めながらのんびりとドライブ...。天気もよく絶好のドライブ日和である。と思っていたらいつの間にかにわか雨...。この旅行中このような天気の急変が何度もあった。それでも継続して雨が降り続いたことがほとんど無かったのは幸いだろう。それにしても佐多岬までの道のり、かなり遠い。なかなかつかずちょっとイライラ。
 
何もない?佐多岬 何もない佐多岬
佐多町をすぎ、大泊という集落を抜けると佐多岬有料道路だ。往復1000円の料金を払ってさっそく通行。先ほどの道とはうってかわってジャングルの中を走っているようだ。沿道には南国ならではの植物が生い茂っている。20分ほどして佐多岬の駐車場に到着。どうやらここからは歩いて行くようだ。トンネルのような入り口で通行料?100円を支払い早速展望台へ向け歩く。こちらの道もジャングルの中を歩いているような雰囲気だ。それにしても観光地化されているのかと思いたくなるほど何もない。途中廃墟と化したレストハウスを見たので、これは寂れてしまったのでは、と思った。ようやく展望台についたが、ありがちな華やかさがない。一応売店はあったがなんとオバチャンがイカ焼きを売ってるのみ。ここで食事をしようと思った当てが見事に外れた...。まあ大自然に触れる環境としては最高なのではあるが。
 
新富温泉。露天風呂などがあり楽しめる 宮崎近郊の温泉へ
佐多岬を後にし、鹿屋の駅跡を抜け、志布志からは日南線沿いに車を走らせる。意外と海沿いを走らなかったので景色としては単調だったかもしれない。日南から海沿いへ行かず山道を抜け田野、宮崎、高鍋と通過。そろそろ温泉でもと考えていると、宮崎近郊の新富に温泉があるらしい。ここは自衛隊新田原基地があり、航空祭の時はかなりにぎわうという。まさかそんなところに温泉が!と疑っていたが確かにあった。それも露天風呂などの設備もあり、満足度としては上々だ。すっかりリラックスした後、今晩の宿を探すことにする。
 
宮崎と言ったら、宮崎牛! 宮崎名物、宮崎牛
宿と行っても今日は車中泊!なので車を止める場所を探すだけである。明日の行程からすると青島あたりがベストと考え、来た道を戻ることに。そういえば今日は全く飯を食っていない!佐多岬で飯時を逃してからそのような時間を取ることができなかったのだ。胃の調子もイマイチだったので今まで耐えられたが、そろそろ何か食べなければと思う。宮崎といえば宮崎牛。さすが夜も遅い時間なので店などやってないかな、と思いきや宮崎市街に夜2時までやっている焼肉屋がある。さっそくここに立ち寄り、カルビを注文。これは柔らかくてなかなかいける!あっという間に平らげてしまった...。
 
早朝の青島海岸をひた走る フェニックスのシルエット
予定通り、宮崎から青島へ向かい、駐車場で仮眠することに。それにしてもこの歳になってまでこんな旅のスタイルでいいのか?といつも疑問に思うのだが、安月給の私としては節約は常についてまわる問題なので仕方がない。翌朝起床し、青島海岸を眺めながら都城方面へ向かうことにする。日の出前の青島海岸で見たフェニックスのシルエットが美しくて思わず撮影。そのまま田野、都城、小林と経由して一挙に人吉に向かうことに。
 
「いさぶろう」号車内にはお座敷が! 観光列車に乗車!
京町から人吉までは一般国道を利用したが、ここにループ橋があり、景色は上々である。今日はこの人吉−吉松越えを国道、高速、鉄道とあらゆる手段を使って眺めようと決めていたのだ。ちなみにここを越える肥薩線は日本三大車窓の1つに数えられ、想像を絶する?素晴らしい景色とか。大畑駅のループ線、大畑、真幸駅のスイッチバックなど見所も満載のようだ。今回はここを1日1往復している観光列車「いさぶろう」「しんぺい」号を一気に2本とも利用してしまうことにする。もともと過疎路線なので利用客はかなり少ないようだ。平日なので観光客もちらほらと言ったところか。この車両に4ボックスだけあるお座敷を陣取ってのんびりすることに。
 
人吉駅の駅弁「鮎寿司」 鮎寿司をつまみながら
あまり長くない距離にしてはのんびり走るので、かなり乗車時間は長いものとなる。食事もまだだし、せっかくなので人吉の駅弁、鮎寿司を購入した。お味は身がかなり固いっすよ、これ...。残念ながらあまりお勧めできる駅弁ではないようだ。もう1つの駅弁、栗めしは残念ながら売り切れだったようだ。まああまり気にせず車窓に集中することにする。途中、大畑、矢岳、真幸の3駅を通るが、観光列車だけあってどの駅でも途中下車でき、周囲を散策できるのがいいところである。
 
車窓より。遠くは桜島まで望むことができた。 絶景!
ご多分に漏れず、途中の3駅で途中下車し、古いながらもいい味を出している駅舎を眺めた。矢岳駅ではSLの展示も行っているが、これも見ることができた。名所や景色のいい所で停車して、運転士のガイドがあるのも観光列車ならではといったところか。そして三大車窓のスポットと言われる地点に到着。ここからは京町付近の盆地から遠くには韓国岳、桜島などが望める期待通りすばらしい景色が広がっていた。たしかに目を見張るような景色だ。運転士によると今日は天気がいいので眺望もかなりいいという。これは運がよかったかも!吉松からは帰りの「しんぺい」号に乗って再び景色を楽しんだのは言うまでもない。再び人吉へもどり、高速であっというまに加久藤峠を通過。高速で鹿児島へ向かった。
 
きびなごをつまみながら焼酎でも まさに焼酎天国
鹿児島は繁華街、天文館に宿を取っていたので、車を置きゆっくり飲むことができる。宿到着が8時過ぎだったので、荷物を置いて急いで飲み屋へ。店は同僚から勧められた「焼酎天国」へ。ここは地元の人にも有名というちょっとした居酒屋である。店を入るとまず目に入ったのが150を越えるという焼酎の一升瓶が並ぶ。これは選べないなぁ。かなり混んでいたが、その焼酎瓶ののったカウンター席へ案内され、瓶は傍らにどかされた。威勢のいいおかみさんにさっそく注文。同時にお勧めの焼酎を聞き、小鶴、大泉、田苑と嗜む。焼酎は普段あまり飲まないがたしかにこれはうまい。つまみも名物のきび刺し、さつまあげ、トンコツとバンバン頼んで酒も進む。隣に座っていた行政書士の夫婦と話が盛り上がり、気がついたらかなり遅くまで飲むことに。彼らにこの後スナックでカラオケでも、と誘われたが丁重にお断りして飲み屋を後にした。明日以降の予定を考えると仕方ないかな...。
 
鹿児島ラーメンはあっさり系 飲んだ後にはラーメンを
飲んだ後にはもちろんラーメン。鹿児島ラーメンは初めてである。さっそく居酒屋近くにあった「豚トロ」に入店。こちらもかなりの混雑だ。居酒屋でつまみを食い過ぎたので、ミニ豚トロラーメンを注文。さっそく食べてみると、トンコツの割に味がさっぱりしており、飲んだ後に食べるにはもってこい、という感じの味であった。当然あっという間に平らげ、これなら普通サイズにしておけばよかったと後悔してしまった...。後ほど計算したが飲んでラーメン食べてお代は3,500円ほど。これはかなり安上がりだ。鹿児島万歳!
 
おなじみ、東横インのネットサービス 東横イン宿泊
この日の宿は最近かなりお気に入りの東横イン。鹿児島に出来たのはつい最近のようだ。宿泊料金がリーズナブルな上、さまざまなサービスがあって私の贔屓にしているホテルの1つである。なんと言ってもこのホテルの1番のサービスは、ロビーパソコンの使用が無料なことであろう。HPのチェックを旅先からすることができるのである。なかなか便利な世の中になったものだなぁ、と思ってしまった。旅先からのメールも絵はがきでなく、メールに写真を貼付して、なんてことにもなるのではないかと思う。
 
日本最南端の駅、西大山 日本最南端の駅へ
昨日飲み過ぎたせいか?予定よりかなり寝過ごしてしまい、出発は8時過ぎとなってしまった。まあ昨日あれだけ楽しんだのだから仕方ないだろう...。どちらにせよこの3日目のスケジュールはかなり余裕を持たして組んでいたので、あまり影響はなさそうであろう。まずは車で指宿へ。砂蒸し温泉に入ろうと思ったが、ただでさえ気温が高い上、昼前だったので今回も断念。そのまま日本最南端の駅である西大山へ向かう。といってもここはまわりがキャベツ畑で何もない小駅。とかく訪れる価値があるかどうか疑問だが、駅から眺める開聞岳の姿が非常に美しいのだけは間違いない。
 
ここがロケ地? 念願のロケ地へ
西大山から長崎鼻へ抜け、海を見ようと思ったが肝心の長崎鼻は動物公園?となっており入場料が取られるらしく、おまけに岬までかなり歩かされるらしいので断念、次の目的地開聞駅へ向かう。ここも何の変哲もない駅であるが、ドラマを見ている人にとってはピンとくるかもしれない。もう4年前だかにトヨエツ主演の「青い鳥」というドラマをご存じだろうか?鹿児島から北海道まで全国を逃亡するとかいうストーリーで毎週どこへ行くか楽しみにしていたものだ。その中、九州のシーンでトヨエツと夏川結衣がつかまって離ればなれになってしまうのがここ開聞駅(ドラマでは違う名前)だったのである。その当時のシーンを見てなんてのどかなところなんだと心を打たれたものである。念願の地を訪れることができたが、当時あったぼろい駅舎は解体され、ホームだけとなっていた。それでも当時の雰囲気を思い出させるようなのんびりとした情景であった。
 
池田湖にいるという?イッシー イッシーに会いに?
開聞から国道を外れ、池田湖へ向かうことにする。ここには伝説の動物?であるイッシーがいるとかいないとか...。湖畔にはイッシーをかたどったモニュメントが多数あるが、さすがにホンモノに出会うことは出来なかった。売店で何やら珍しい「サツマイモソフトクリーム」を購入しながらのんびりとたたずむ。そろそろお腹も減ったので食事先を探すと、流しそうめんという看板が!!
 
唐船峡の町営流しそうめん 流しそうめんを食べに
どうやら唐船峡という水のきれいな公園?に町営の流しそうめんがあるとのこと。物珍しさも手伝って早速向かってみる。駐車場に車を止め階段を下りると、木陰の中にかなり大規模な建物があるではないか!おまけにその建物には流しソーメン機?がついたテーブルが無数にある。さらに驚いたのは平日の昼過ぎなのにかなりの混雑具合!これは期待できるかと思い早速注文。そうめんに鮎の塩焼き、鯉こく、鯉あらい、おにぎりがついたA定食(1,600円)を注文。かなり待たされたが20分ほどでようやく来た。さっそくソーメンを機械に入れ食べることに。まあそれなりにうまい!ここは水がきれいなところで、その清水を使っているとのことなので余計うまく感じるのかもしれない。鯉のあらいもなかなかいける!もちろんこれだけの量だがあっという間に平らげてしまった。後から聞いたが、どうやらTVで行列の出来るお店NO.1にもなったらしい。納得!
 
加世田駅跡にはモニュメントが さらに薩摩半島を巡る
唐船峡を抜け、頴娃、枕崎と車を走らせる。枕崎では名物の鰹を食べようと思ったが、先ほど昼飯を食べ過ぎたので腹に余裕はないようだ。そのまま通過し、加世田へ向かう。ここは市だがずいぶん前に鉄道線が廃止され、さびれているかと思いきやかなり大規模な町でちょっと驚いてしまった。バスターミナルの傍らには南薩鉄道で使われた汽車や機関車などがモニュメントとして飾られていた。南薩鉄道記念館もあったようだが今日は休みのようだ。
 
阿久根温泉も設備は充実! 新幹線の通らない町へ
加世田からは串木野、川内と国道沿いに北上する。今日の温泉は漁港で有名な阿久根温泉に決定した。国道沿いなのでアクセスも抜群。ちょっとしたレストランもあるので食事も一緒に済ませられ一石二鳥である。ここの温泉も露天風呂やバイブラバスなどかなり豊富で、のんびり浸かることができた。温泉の後は小さな食堂でモツ煮定食を注文。野球中継を見ながらのんびりと過ごした。(が、野球の結果を見て幻滅...)ちなみにこの阿久根はこの辺りの停車駅で唯一新幹線が止まらない駅である。これを機に町が衰退しなければいいのだが...。
 
薩摩永野駅跡の鉄道記念館 宮之城線は廃線跡の宝庫?
今日もご多分に漏れず?車中泊なので、いい場所はないかと探してみる。以前宮之城線、山野線のジャンクションであった薩摩大口あたりはどうかと早速ここへ向かい、元駅跡の駐車場で仮泊。早朝目覚めて薩摩永野へ移動、ここでも軽く睡眠をとった。この薩摩永野はスイッチバック駅で有名だったところで、現在でも鉄道記念館として当時の遺物が大事に保存されている。この他にも沿線にはモニュメントが多数残っており、もっとゆっくり見ておけばよかったとかなり後悔してしまった。
 
つばめ号。新幹線開業後はここまで来ない レンタカー返却。一路熊本へ
宮之城線跡をたどって川内へ出てからは急いで鹿児島を目指す。返却が9時半だったので余裕かと思ったら鹿児島市内の入り口となるトンネルで大渋滞が起き、鹿児島到着がかなり遅れてしまった。それでも何とか間に合い、9:25発のつばめ号で熊本へ向かう。この区間も九州新幹線開業後は特急が走らなくなる予定なので、これが最後の乗車となるのか?車内では駅でかったトンコツ弁当をたいらげ、しばし優雅なひとときを過ごすのであった...。
 
駅の中に温泉が!阿蘇下田 お城の中の温泉
熊本に昼過ぎ到着。余裕を持たせてはあったのだがこの後の予定は特に決めていない。熊本市内は夕方以降見ようと思っていたので、鉄道を乗り継いで阿蘇方面へ向かう。立野で南阿蘇鉄道に乗り継ぐと、着いた先が「阿蘇下田城ふれあい温泉」駅。その名の通り駅の中に温泉が湧いているらしい。早速入ってみると大きめの湯船が1つだけだが、誰も入っていなく貸切同様である。これはのんびりできるぞと思う存分浸かってしまった。浴場の窓からはホームや列車も見ることができた。
 
熊本の名物を食べながら 熊本名物をつまみに
ふたたび熊本に戻り、町中をのんびり歩きながら眺めて歩く。夜には繁華街の辛島町へ向かい、早速飲むことに。いい店はないかと探すと大きめの居酒屋があるではないか。早速ここに入店。メニューをみると、馬刺、辛子レンコン、ぐるぐると熊本の名物盛り合わせがある!迷わずこれを注文。焼酎の水割りを飲みながらじっくりと味わうことができた。ここでもかなり飲んだ筈だが、お代が2000円ちょっととかなり安かった。そういえば頼んでいなかった海鮮珍味盛り合わせが来て焦ったけど、これはお代には含まれなかったようだ。作ってしまったので食べてくださいと言われたので、素直に食べてしまったが...。まあついていたということにしておこう。
 
熊本ラーメンもベースはトンコツ もちろんラーメン
飲んだ後はお約束のラーメン。なかなかめぼしい店が見つからなかったのだが、見た目があまり印象的でなかった「富士ラーメン」に入店。火の国ラーメン(850円)を注文する。観光客向けのベタなラーメン屋と思ったが、味はなかなか。具も多いし、これは合格点だと実感。やっぱり鹿児島と同じくベースは薄目のトンコツのようである。アクセントの乾燥大蒜がまたなんとも喜ばしい。腹一杯になってホテルに戻る。そういえば今日は何かイベントがあるらしく繁華街のホテルが取れなかった。仕方なく駅近くのホテルに宿泊したが、ここがかなりボロくてちょっと...。
 
船で島原へ 船で島原へ
翌朝、早起きし早めの行動をとることにする。いろいろ迷ったが熊本港からフェリーで島原へ渡ることにした。高速船を利用しようかと思ったが、ドック入りで運休のため普通のフェリーに乗る。それにしても片道420円とはかなり安いのではないか?約1時間、船内で本を読み朝飯をとってのんびりとくつろぐ。雲仙普賢岳が近づいてくるといよいよ長崎・島原に到着である。
 
土石流の後が痛々しい 噴火の爪痕が残る
島原港から徒歩5分ほどで島原鉄道の島原外港駅に到着する。ここからの予定は全く考えていなかったが、ちょうど下り列車が来たのでそれに乗ることに。深江あたりまで乗ると上り列車とすれちがうには良い時間だ。この区間は先の雲仙普賢岳噴火で線路もろとも流された地として記憶に新しいところである。難工事の末、溶岩を高架で越えるという方法がとられ開通。現在ではトロッコ列車を走らせ、そこからの眺めで噴火の恐怖を目の当たりにすることもできる。だいぶ新興住宅が建ち並び爪痕もないように見えたが、ところどころ溶岩の固まりも見え、完全に消え去るのは相当先ではないかと思った。
 
そびえ立つ島原城 島原市内観光へ
深江で折り返し、今度は上り列車に乗り島鉄本社前で下車する。ここから徒歩で市内観光だ。途中恋の泳ぐまちとして、町中の溝に多数の鯉が泳いでいる観光地があったが、あまり規模が大きくなかった。その後島原駅近くの島原城にのぼり(入館せず)、高台から島原の景色をのんびりと眺めることができた。これだけでもう1時間。足早に島原駅へ向かう。
 
本川内駅は元スイッチバック 元スイッチバック駅へ
島原から島原鉄道の急行で諫早へ。先にスイッチバックが廃止された山中の小駅、本川内駅に寄って長崎へ向かうことにする。すでに新しいホームが使用されていたが、旧ホームや引き込み線跡も依然として残り、昔の姿を思い起こさせる。見た目はあまりきつくない勾配のようだが、これは勾配を緩和させて新たにホームをもうけたそうだ(同僚・ツッパリさん談)。
 
長崎の新地中華街でちゃんぽんを 長崎・新地中華街へ
ようやく長崎に到着。市電で築町へ向かい、そこから徒歩で新地中華街へ向かう。中華街という名前なので横浜の中華街を想像してしまったのであるが、あれとは比べものにならないほどの規模の小ささである。それでも沿道に中華料理店や土産、菓子屋などがならび目移りしてしまう。ちゃんぽんで有名な新和楼に入店。特製ちゃんぽん(1,000円)を注文。味はさっぱりというか薄い気もしたが、後から飲んだスープのクリーミーさが絶妙で、すっかり気に入ってしまった。
 
出島の中にミニ出島? 出島の中にミニ出島?
中華街からほどなく歩いて出島へ向かう。ここは江戸時代、オランダと中国のみに貿易が許され、その取引が許された国内でただ1つの場所である。現在は周りが埋め立てられてしまい面影はあまりないが、近年は建物などを復元し、当時の様子を再現しようという試みがなされているようだ。出島の傍らにミニ出島なるものが出現し、ミニチュアを見ながら当時の出島の様子をじっくりと観察することができる。
 
すっかり新装なった佐世保駅から特急乗車 佐世保から帰途へ
長崎駅で土産を買い込み、快速列車で佐世保へ。どうやら佐世保も大規模な開発でかなり様子を変えてしまったようで、それを見てから変えることにした。1時間ほどして到着。いつのまにか高架の立派な駅舎が建っており、駅の周辺も引き続き工事が続いているようだ。20分ほど見学して、ビールとつまみを買い込み特急みどり号でのんびりすることにしたが...。
 
ギリギリセーフ。空港到着が離陸15分前... 列車が1時間遅れ!?
佐賀駅を過ぎる頃から雨が強くなり、しばらく徐行運転が続いた。それでも雨足はだいぶ和らいできたので安心していると二日市で列車ストップ。どうやら人身事故も絡んだようだ。これは予想しておらず、博多でラーメンを味わうどころか飛行機に乗り継げるかも不安である。二日市、南福岡とかなり停車したためこの時点でラーメンを諦め、ようやく博多に着いたのが1時間遅れ。6分後の地下鉄に乗り継げないとアウトだったが、なんとか無事乗車でき、最終便に間に合うことができた。長崎で土産を買って置いてよかったと後からホッと一息。空港で5分ほど時間があったので、自分を慰めるべく博多ラーメンのパック(1食入り)を購入したとさ...。(悲)


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