北海道東北きまま旅行
(2004.4.5〜4.9)

 
4.5
東大島−(地下鉄)−岩本町−(徒歩)−秋葉原−(山手線)−上野−(東北線)−宇都宮−(東北線)−黒磯−(東北線)−郡山−(東北線)−福島−(東北線快速)−仙台−(東北線)−石越−(東北線)−一ノ関−(特急やまびこ83号)−盛岡−(いわて銀河鉄道・青い森鉄道快速)−八戸−(東北線)−青森−(徒歩)−青森港
4.6 青森港−(フェリー)−函館港=東久根別=清川口=茂辺地=渡島当別=釜谷=泉沢=札苅=木古内=知内=渡島鶴岡=吉堀=神明=湯ノ岱=天ノ川=湯ノ岱−(江差線)−宮越=桂岡=中須田=上ノ国=江差=厚沢部=石倉=本石倉−(函館線)−石谷=桂川=落部=野田生=山越=八雲=鷲ノ巣=山崎=黒岩=北豊津=国縫=中ノ沢=静狩=豊泉=洞爺湖=壮瞥=蟠渓=蟠渓温泉=追分東IC=(道東自動車道)=夕張IC=新夕張−(特急とかち11号)−占冠富良野
4.7 富良野=上芦別=芦別=三井芦別=緑泉=頼城=幾春別=唐松=三笠=萱野=朝日=美流渡=万字炭山=万字=上幌向=新篠津温泉幌向−(函館線快速)−札幌−(地下鉄)−大通−(地下鉄)−二十四軒−(徒歩)−ラーメン縁や−(徒歩)−琴似−(函館線快速)−札幌−(急行はまなす号)−
4.8 −(急行はまなす号)−青森−(東北線)−八戸=長苗代=陸奥市川=下田=向山=上北町=乙供=千曳=狩場沢=清水川=小湊=野内=新青森=油川=津軽宮田=奥内=左堰=中小国=大平=津軽二股=津軽今別=大川平=今別=津軽浜名=三厩=竜飛崎十三湖=芦野公園=五所川原=陸奥鶴田=鶴泊=板柳=林崎=藤崎=津軽湯の沢=日景温泉=陣場=白沢=大館=東大館=下川沿=沢尻=十和田南=鹿角花輪=鹿角八幡平IC=(東北自動車道)=畑PA
4.9 畑PA=(東北自動車道)=松尾IC=平館=北森=松尾八幡平=安比高原=赤坂田=小屋の畑=荒屋新町=安代IC=(八戸自動車道)=一戸IC=二戸=金田一温泉=目時=三戸=諏訪ノ平=剣吉=苫米地=北高岩=八戸−(東北線)−盛岡−(東北線)−一ノ関−(東北線)−国府多賀城−(東北線)−仙台−(常磐線)−いわき−(特急スーパーひたち54号)−上野−(山手線)−品川
  

宇都宮線ではすっかりおなじみとなってしまったE231。 のんびり鈍行列車の旅
去年に引き続き、今年も鈍行乗り放題「北海道&東日本パス」を利用し、無謀にも鈍行列車のみで北海道を目指すことにする。今年は夜行列車を使わないので、昨年よりさらに厳しい?旅が予想される。夜勤明けの後、上野駅10:19発の普通列車に無事乗車。真新しいE231系だが一部を除いて普段利用している硬いロングシートだ。この列車でいきなり1時間半の長旅となった。宇都宮、黒磯、郡山と乗り継いだが、これらの車両もロングシート。しばらくの我慢だ。
 
快速列車はクロスシート装備! 快速列車は快適!
福島から仙台までは、うまい具合に「快速シティラビット」に接続できた。この列車はどうやらクロスシートの車両のようである。時間が時間だけにそんなに混雑しているわけでもなく、ようやくのんびりと車窓を望めるシチュエーションとなった。あっという間に仙台駅到着の後、再び各駅停車の乗り継ぎに。石越では少々時間があったので食事の買い物をしようと思いきや、めぼしい店がみあたらなかったので、分岐しているくりはら田園鉄道の古い木造駅舎を眺めて時間をつぶすこととした。
 
一ノ関で購入したあわび弁当。高い割に少ない... 一ノ関からワープ
このまま乗り継いでいくと夜中には八戸に到着するのだが、宿代を節約するという理由もあり、一部区間を新幹線でワープし、青函フェリーを宿代わりにしようと考えた。一番経済的な?ワープが仙台−一ノ関か一ノ関−盛岡だったが、後半に楽をしようと考え、一ノ関−盛岡を選択。今まで鈍行列車だったせいか新幹線がやけに速く感じる。一ノ関駅で購入した「あわび弁当」を味わう暇もなく、ほどなく盛岡駅に到着した。盛岡からは3セク化されたIGR・青い森鉄道に乗車。この切符で一部の3セクにも乗れようとは画期的だ。すでに元は取っているものと思われる。八戸で乗り継ぎ、23:07、ようやく青森着!くたびれたがよくがんばった!
 
ガラガラだった東日本フェリー「ばにあ」号 閑散とした船内
青森から約2時間の接続で深夜のフェリーに乗り込むことにする。タクシーでフェリー乗り場まで10分ほどだが、時間に余裕があるので3kmほどの道のりを歩くことにした。しかし途中で道を間違え、また国道沿いの案内看板を信用してしまったため遠回りの道を歩かされるハメになり、計7km、1時間40分近く延々と歩いてしまった。これがこの旅で一番辛かったかもしれない...。ようやくフェリー乗り場を見つけ、2等普通船室に乗船。見ると絨毯時期の船内には1区画1〜2名ほどしかいない。いくらなんでも寂しすぎないか?オフシーズンということもあろうが...。
 
駅でないけど駅みたい!? 江差線沿線ドライブ
早朝5:00に時刻通り函館港に到着した。ここからはいつも通り富良野在住の友人Y君に車で迎えに来てもらう。ここまで来てもらうのは正直言って申し訳なかったのだが、Y君の江差方面訪問の希望もあり実現したわけである。北海道に住んでいてもここまで来る機会はなかなかないそうだ。ほとんど未訪問の江差線の各駅を見て回る。途中駅ではないはずの場所に「天ノ川」という駅名標が立っている。町おこしの為に建てたものと思われるが、この場所が正規駅に昇格する日が果たしてくるのだろうか(周りには川しかない...)
 
今でも残るホーム跡 胆振線廃線跡へ
江差線の各駅を訪問の後、道の駅厚沢部で小休止、今度は函館線の未訪問駅をまわる。鷲ノ巣や北豊津など元信号場駅には古めかしい木造駅舎が建ち興味をそそる。付近のバス停が「〜信号場前」というのもおもしろい。室蘭線静狩、そして廃駅となった豊泉を訪問の後、洞爺湖へ。ここの温泉は全国でも有名だが、最近はマイナーな温泉をめぐるという趣旨もあり、湖を眺めただけでおしまい。旧胆振線の廃線跡沿いに車を走らせることとした。温泉街への最寄り駅だった旧蟠渓駅にはホームが依然として残っていた。
 
こじんまりとした蟠渓温泉 蟠渓温泉へ
さらに車を走らせると、旧北湯沢駅付近に規模の大きい温泉ホテルがそびえ立っていた。ここの温泉でもいいかなぁと思ったが、鄙びた温泉とは言い難い。仕方なく先ほど通った蟠渓に戻り、ここの温泉に浸かることにする。温泉自体はこじんまりとしたものだが、露天風呂もありなかなかのんびりできた。小さいながらも食堂があり、ここでちょっとした食事を取ることができるのも魅力的。宿泊もできるようである。
 
雨の中疾走するとかち号 限定チョロQ
温泉をでるとすっかり周囲は暗くなっていた。今晩中に富良野に着かなくてはならないので、先を急ぐことにする。そういえば職場の先輩方に「とかち」号限定発売のチョロQを買うよう頼まれていたことを思い出した。予定では明日占冠から札幌に行く車内で購入予定だったが、今晩新夕張を経由して富良野に戻ることとなったので、通り道の新夕張−占冠間のみとかち号に乗車し、チョロQ購入することになった。丁度いい時間に列車があったこともあり、あとはお目当ての品物があるかどうか...。どうやら控室に大量に保管してあったようであり、頼まれた分すべてを無事購入。それにしてもせわしかった..。
 
おなじみ山賊鍋 いつもの山賊鍋
占冠から金山を超え、23時過ぎにようやく富良野に到着。いつも通り「くまげら」へ向かい山賊鍋をつまみに乾杯することに。本当は他のお店でも飲んでみたいのだが、ここの山賊鍋があまりに旨すぎて、ついつい寄ってしまうのである。富良野に2泊以上しない限りは今後もこの店に寄るだけで終わってしまうだろうなぁ。今回は定食を頼むと鍋をすべて平らげることができないので、ライスと鍋のみを注文した。結果汁を一滴も残さず完食!腹もふくれ大満足!
 
鉄橋上に保存車両が! 炭坑列車
翌日は特に予定を決めず、のんびりドライブしようということになった。先日HPを見て、寂れた炭坑町に興味を持っていたので、今回は芦別、幾春別、三笠、万字という炭坑で栄えた町を巡ることにした。まずは芦別から10年ほど前に廃止された三井芦別炭坑線沿いに走らせる。比較的最近廃止されたせいか、沿道には廃線跡や駅舎、鉄橋などが未だに残っている。驚いたのは、鉄橋の上にディーゼル機関車と貨車が静態保存されていたこと。まるで現役時代のようである。
 
美容室だった建物は荒れ放題 廃れた炭坑町
さらに車を走らせ、三井芦別線の終点、頼城へ向かう。この当たりは炭坑住宅が数多く並んでいたということだが、閉山となった現在ではそのほとんどが取り壊され、跡地はだだっ広い空き地となっていた。一部放置されたままの住宅や商店が建っているのが寂しさに余計拍車を掛けるようである。これらの建物は今後取り壊されることもなく自然に風化していくのであろうか?
 
化粧直しされた萱野駅舎 幌内線、万字線の廃線跡めぐり
頼城からは桂沢湖を越え、幾春別、三笠、万字と以前国鉄が通っていた炭坑町を巡ることにする。このあたりは比較的駅舎が残っており、特に旧幌内線萱野駅舎は現役駅と見間違うような綺麗な姿を保っていた。おそらく管理が行き届いているのであろう。向いにある床屋さんに頼めば駅舎の鍵を貸してくれ、中に入ることにできるという。この他にも唐松、三笠、朝日、万字、万字炭山などの駅舎がほぼ現役当時のまま残っており、特に万字駅などは駅の出札窓口を利用して簡易郵便局の窓口になっていようとは思っても見なかった。
 
近代的な新篠津温泉 岩見沢近郊、新篠津温泉へ
炭坑町巡りが一通り終わった後、岩見沢に近い新篠津温泉でのんびりすることにする。ここは岩見沢から路線バスも多数運行され、比較的行きやすい温泉地であろう。設備もなかなかきれいに整っており、露天風呂があるのもうれしい。しかし少し温泉が狭いのが難点であろうか。ちょうどあまり客もいなかったのでのんびりすることができよかったかもしれない。
 
ボリューム満点!野菜天丼 名物、野菜天丼
新篠津温泉には食堂も併設されており、ここのメニューは多彩で目を見張るものがある。ここでは新篠津の名物である野菜をふんだんに使った野菜天丼を注文した。これがなかなかの美味、そして多彩な具材も入っていて、このボリュームで750円とは驚き!すっかり満足して温泉を後にした。今晩のはまなすでもう北海道を後にするので、Y君に幌向駅まで送ってもらい、ここで別れることになった。
 
縁やの海老そば。うまい! 海老そば
幌向から快速列車で札幌へ向かう。大通公園の夜景を眺めた後、琴似にある名物ラーメン店「縁や」に向かうことにした。以前からここのラーメンはうまいと聞いていたので行ってみたかったが、なにぶん駅から遠すぎて敬遠していたのであった。今回は地下鉄二十四軒から約10分ほど歩いて到着した。お客の数はガラガラで、並ぶのを覚悟していただけに拍子抜け...。そして名物の海老そばを注文。うん、たしかになかなかの美味である。麺に織り込んである?えびの味もいける。味噌味のつゆも気に入った。ただ量がちょっと少ないかもしれない...。
 
JRタワーからの眺め JRタワーからの素晴らしい眺め
琴似からJRで再び札幌へ戻る。土産を買ってもあと2時間はおそらくつぶせまい...ということで新名所、JRタワーに昇ることにした。入場料の900円は貧乏旅行をしている身としてはちょっと高いと思ったが、上からの景色を見た時その後悔はいっぺんにして吹き飛んだ。札幌の夜景のなんと美しいことか!四方が硝子張りとなっているので、東西南北好きな方向の夜景を存分に眺められるような構造となっている。おまけに喫茶コーナーなどもあり人さえ少なければのんびり過ごせる構造となっているようだ。この日はあまり人もいなかったので、のんびり夜景を楽しむことができた。
 
急行はまなす号。結構すいてた はまなすで再び本州へ
あっという間に時間は過ぎ、札幌22:00発のはまなす号に乗車することに。一応早めに並んでいたが、オフシーズンということもあり、一番乗りであった。発車直前も1人2席は占領できる状態で、今晩はのんびり過ごすことができそうだ。しかしながら簡易リクライニングなので相変わらず寝心地は悪い。それでも売店で購入したサッポロクラシックのロング缶を飲み干すと、ほどなく眠りについてしまい、深夜の函館停車など知るよしもなかった...。
 
晴天の竜飛崎 レンタカーで再び北へ
早朝青森到着、各駅を乗り継いで八戸へ向かう。1年ぶりの八戸下車。ここからレンタカーを借りて再び北へ向かうことにする。2年前に時間がなくて叶わなかった竜飛崎を目指したのである。東北線、津軽線の各駅を訪問の後、昼過ぎには竜飛崎に到着。天候に恵まれ北海道も遠くにはっきりと眺めることが出来た。しかしかなりの強風に飛ばされそうになりかなり危険であった。
 
全国でも珍しい階段国道 名物階段国道を往復
竜飛崎のそばには全国でここだけという階段国道がある。国道が車の通れない階段というのも奇妙な話だ。しかし面白そうだったので、階段を往復してみることにした。思ったより長くかなり体力が消耗したがいい運動になったかもしれない。階段の脇にしっかりと国道の看板があるのはご愛敬!?できれば周囲の施設でのんびりしたかったのだが、まだシーズンオフらしく開店している店舗はほとんどなかった。
 
ここが北海道への入り口です 青函トンネル入口は公園
予定では竜飛崎から来た道を戻らず、そのまま小泊を経由して十三湖へ抜ける予定であったが、なんとこの時期でも冬季閉鎖で通行することができない。仕方なく蟹田まで来た道を戻ることにした。その途中、青函トンネル公園なるものを見つけ立ち寄った。なるほど青函トンネルの入り口横が公園となっているわけだが、人の姿は見あたらなかった。今まで青函トンネルは何度も通ってきたが、入り口をまじまじ見るのは初めてだ。
 
お酒の飲み過ぎにはこれ! 十三湖名物を食す
蟹田からほどなくして十三湖に到着。津軽半島の横断はあっけないものであった。十三湖では名物のしじみを食さないわけにはいかない。まずは道の駅のレストランで食べることを考えたが、なんとレストランが清掃のため臨時休業とのこと。仕方なく来た道を戻り、しじみ料理専門店に向かった。ここでしじみラーメンとしじみおにぎりを注文。ラーメンにはたっぷりのしじみが入っており、少々食べにくかったがなかなかのお味であった。
 
秘湯感あふれる日景温泉 県境の秘湯へ
十三湖から五所川原、弘前と経て青森秋田県境を越えた。この県境辺りに秘湯が点在としているとのことだったので興味が湧く。今回は陣場駅近くにある「日景温泉」に寄ることにする。国道から森の小道を抜けること8分。提灯の明かりがほんのりと灯る温泉に到着。旅館だが日帰り入浴も受け付けるという。建物はかなり古い木造のものだが、それがいい雰囲気を醸し出している。温泉も天井が高く、湯船は古い木を使ったもの。戸をあけると混浴の露天風呂もあり、のんびりするにはうってつけの場所かもしれない。
 
この時期に車中泊... 予定外の車中泊
温泉をでてさらに車を走らせる。大館では名物の比内鶏を食べようと鶏専門店に入ったが、なんとここの肉は日南鶏...思わず閉口してしまった。気を取り直して大館から南下する。予定では大更の健康ランド泊の予定だったが、このペースだと到底間に合わない。仕方なく途中から高速に乗り先を急ぐが途中で眠くなりあえなく撃沈。畑PAで車中泊するハメになってしまった。
 
名物うにわっぱ 朝から駅弁三昧
翌朝、花輪線と青い森鉄道の駅訪問を済ませた後、時間通りレンタカーを返し帰途につくことになった。青い森線にはクロスシートがあったので、ここで朝飯を食べることにする。先は長いので早めに腹ごしらえしておかねば。八戸駅の売店で購入したうにわっぱを食べる。なかなかうまいがあっという間に平らげた。この後客が大勢乗り込んできたので、早めに平らげて正解であった。
 
いつまでもつか?牛タン弁当 貴重な牛タン?
盛岡からは東北線の普通を一ノ関、国府多賀城と無難に乗り継ぐ。ほとんどがE701系でかなりつらいものがあった。仙台からの常磐線は旧急行用車両の455系だ。オールクロスなので食事可能!とのことで仙台の売店で今は貴重となりつつある「牛タン弁当」を購入。加熱剤付きなのであたたかい駅弁を食べられるのもうれしい。それにしてもこの列車に3時間乗車というのもなかなか辛いものがあった。
 
桜前線もうここまで 桜前線北上中
3時間の乗車は確かに辛かったが、車窓は楽しめたような気がする。常磐線各駅のホームにはほとんど数本〜数十本の桜が植えられており、それがいい具合で満開になっているのだ。双葉、夜ノ森などの駅の桜は丁度満開のようである。遅ればせながら花見ができたようで満足であった。
 
最後は快適に! 最後は楽に
3時間乗車の後、ようやくいわきに到着。ここから最後の旅程は特急を利用することにした。久々に乗る「スーパーひたち」だ。いわきでは空いていた座席も、湯本、日立と停車するたび席が埋まり、水戸では満席になった。ビジネスマン専用列車といっても過言ではないだろう。水戸からは上野までノンストップだが、今までの疲れがドッとでたのか眠ってしまい、起きたらすでに日暮里であった...。


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